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いくつもある不動産の利回り

「利回り〇%!」と言ったって、どの利回りのことか分からないと

後から「そんなこと聞いてないよ」ということになりかねません。

不動産投資を考えるとき「利回り」という言葉には注意が必要です。

種類がいくつもある不動産の「利回り」

表面利回り

「利回り8%です!」なんてセールストークをよく聞きます。
物件資料を見ていても「利回り〇%!」なんて表示がよくあります。
よく出てくるこの利回りは、一般的に「表面利回り」といって、単純に年間家賃収入を物件価格で割ったものです。
不動産投資情報サイトからのメールにある記載も、一般的にはこの「表面利回り」です。

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不動産投資情報サイトからのメール例(健美家)

 

例えば、前回のブログに書いた事例の年間家賃収入72万円の中古ワンルームマンションの売買価格が900万円だとすると、

 表面利回りは、 72万円 ÷ 900万円 = 8.0% です。

 

【表面利回りの計算式】
表面利回り = 満室想定年間家賃収入 ÷ 物件価格

 

でも、この表面利回りにだまされてはいけません。
私はこうした表示は全く無視するか、そこからざっくり3%位差し引いたイメージで実際の利回りをまずはイメージします。

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物件案内例(イメージ)

 

実質利回り

不動産を購入するには物件価格(売買価格)の他に、仲介手数料、登録免許税、司法書士報酬、火災保険料など購入諸費用がかかります。
ざっくり物件価格の7~8%を一つの目安としていますが、ここでは仮に60万円とします。
すると、購入するにあたって必要な金額、支払う金額は960万円(900万円+60万円)となります。

 

年間家賃72万円は買主(所有者)のもとに入るのですが、不動産を管理運営するにあたっては別に運営費用も発生するのです。
マンション管理組合に支払う「マンション管理費」と「修繕積立金」、賃貸管理をしてもらう不動産会社に支払う「不動産管理費」、毎年支払う税金「固定資産税」などなど。
ワンルームですと賃料の30%位を費用として試算しますが、この物件のケースでは継続的に発生する年間諸費用を20万円として、年間家賃収入72万円から差し引くと、

不動産収支は52万円となります。

この52万円を投資総額960万円で割ったものが「実質利回り」で、

 52万円 ÷ 960万円 = 5.41% となります。


「この投資は5.41%である」と考えないと判断を間違えることになります。

 

【実質利回りの計算式】
実質利回り =(満室想定年間家賃収入 - 年間経費)

        ÷ (物件価格 + 購入諸経費)


投資利回り(総収益率)

現在の家賃をベースに利回りを算出している物件案内がよくありますが、実際の投資判断にあたっては、今の家賃が適正なのか(割高ではないかなど)を分析し、さらにその適正家賃から空室損を差し引いて、圧力をかけて判断しています。
近隣の家賃水準は仲介していただく不動産会社に調べてもらい、さらに自分でもインターネットの賃貸物件サイトで検証します。

 

「空室損」については、ワンルームは概ね2年程度で入退去があり、再募集時に1か月程度は空室期間が発生するため、年間賃料の5%程度を空室損として差し引いて考えます。

この空室損は東京23区内最寄り駅10分圏内を前提としていますが、場所によって大きく異なりますので、しっかりと確認しないといけません。
私は手を出しませんが、地域によっては平気で半年位空いてしまうところもあるようです・・・。

 

当該物件のケースでは、家賃6万円/月は購入時に契約したばかりで適正な価格だったため、空室損を考慮して、
 72万円 × 0.95 = 68.4万円
 68.4万円 - 20万円 = 48.4万円
 48.4万円 ÷ 960万円 = 5.04% と見ていました。

 

今は、都心の最寄り駅徒歩10分以内のワンルームで5.0%を超えていれば、かなりいい物件だと思います。

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都内徒歩10分圏内ワンルームマンションイメージ


もちろん築年数や管理状況、室内の設備など確認すべき事項は他にもあります。
中古ワンルームの場合、物件によって購入後すぐに修繕が必要になったり(その場合、購入諸費用にプラスして考えます)、「マンション管理費」といった運営費が高かったり、よい場所であれば「固定資産税」が高かったりと様々です。
こうした諸費用がどの程度か、必ず確認して取り組むことが必要です。

 

表面利回りは、あくまで物件価格に対する年間家賃収入の割合です。

 

購入諸経費、運営諸費用が全く考慮されていませんので、物件価格に購入諸経費を加えた総投資額に対して、運営費用を差し引いた収支でどうなるかを見ることが大切です。