不動産とローンは切っても切れない関係です。
銀行からお金を借りて投資することで、より資産を拡大し収益をあげることができることができますし、私も基本的には銀行ローンを活用しています。
でも借りることで逆に収益性が低下してしまうこともあるのです。
不動産買う時ってお金を借りた方が得なのか損なのか
投資用不動産を購入するにあたって、銀行ローンを使った方が得なのか、損なのか。
銀行から借りるか借りないか
そんなことを判断する「レバレッジ判定」という言葉があります。
レバレッジ判定
そもそも「レバレッジ」とは梃子(てこ)の原理のことで、小さい力で大きな力を生み出すということです。
不動産投資で言えば、小さな資金で大きな収益を得ること。
具体的には手持ちの自己資金だけではなく、それにローン金額を加えて大きな物件を購入し、より大きな収益を生み出すことです。
例えば、1,000万円の自己資金があるとして、
総投資利回り5%の中古ワンルームを手持ちの1,000万円(購入諸費用含む)で購入した場合、年間の収益は50万円(1,000万円×5%)です。
自分が出した自己資金1,000万円に対し、単純に5.0%の利回りです。
これを自己資本配当率(CCR)といいます。
一方で、1,000万円の自己資金に加えて、
銀行からのローンで5,000万円(期間30年、金利2.5%)を借りて、総投資利回り5%の新築アパートを6,000万円(購入諸費用含む)で購入した場合、
年間の収益は63万円です。
300万円(6,000万円×5%)-年間ローン返済額237万円=63万円
この時、自分は手持ちの自己資金1,000万円を出しているだけですので、1,000万円の投資で年間63万円の収益が入る。
つまり1,000万円に対し、6.3%の利回りです。
自分が出しているお金はどちらも1,000万円ですが、同じ総投資利回り5%の物件を手持ちの自己資金だけで購入した場合は年間収益50万円。
ローンを活用して価格が大きな物件を購入した場合は年間収益63万円(元利金の返済後)。
ローンを借りて大きな物件を買った方が、返済額を加味しても収益が増えています。
自己資本配当率はローンを活用したことで1.3%(6.3%-5.0%)上がっています。
これがレバレッジ効果、「レバレッジが効いている」という意味です。
お金を借りると利回りが下がることも
逆に同じ5,000万円を期間30年ではなく22年、金利2.5%で借りるとすると、年間ローン返済額は237万円から296万円に増えてしまい、なんと年間収益は4万円(300万円-296万円)になってしまいます。
自己資本配当率(CCR)は0.4%に下がってしまいます。
レバレッジをかけて逆に投資効果が出ませんので、「逆レバ」なんて言ったりします。
金利は同じでも期間8年の違いでこんなに変わってしまう
なんて最初はかなり驚きでした。
ローンの借入期間でポイントについてはこちらも
↓
これでは借りない方がいいですね。
不動産投資の基本はローンを活用したレバレッジ効果!
そうは言っても、不動産投資の基本は、ローンを活用したレバレッジ効果で、少ない資本でできるだけ収益を確保する、そして資産を拡大することです。
もちろんリスクを十分勘案したうえでの話です。
今は銀行の融資が厳しい環境ですが、いろいろな銀行にアプローチして、少しでもよい条件で貸していただける先を探す努力は継続していかなければなりません。
金融機関もこのまま融資を止めたままでは利益が出ずにジリ貧となってしまいますので、必ず方針が少しずつ変わるはずです。
いくつかの条件はつくでしょうが、そうしたタイミングを逃さないように、そして金融機関との関係が切れないように、常にアンテナを張っておくことがとても大切な時期です。
私も時々物件の打診などをしながら、うるさがられない程度に近況報告を含めて会話の機会を持つようにしています!